ニューヨークでは『家賃=あなたの年収』

ニューヨークの平均家賃の高さはどこでも話題に取り上げられておりますが、こちら旧ブログでも以前家賃相場については触れさせて頂きました。

マンハッタンの不動産市況は、ピーク時・オフピーク時で上がったり下がったりと小さな波はありますが、リーマンショック後どうなることやら・・・と世間は賑わっていましたが、たった1年半ほどで元に戻り、2年でリーマンショック以前より不動産価格が上回るという状況が起こりました。

世界中から富裕層が集まる街、マンハッタン。それが、近年ではクイーンズ、ロングアイランドシティー、ブルックリン・・・と富裕層の広がりに伴い、開発が進んできました。近年では、高額な家賃のマンハッタンに比べ、マンハッタンからはさほど離れていないロングアイランドシティーやダウンタウンに勤務している方はブルックリン、東側に勤務している方はルーズベルトアイランドを選んでマンハッタンから移住する単身者も出てきました。

ではそこで、物件探しをする際に誰もが最初に考える条件の一つに家賃(以下 Rent)が挙げられます。まず、ニューヨークの不動産社会のルールが存在します。


ール①家主とテナントの力関係】:日本は通常借・買主市場、ニューヨークは完全に貸主・売主市場。
不動産の歴史を遡ること100以上前に、マンハッタン島を開拓していった特定の職を社会的立場や職を得られなかった人々は、自分たちの立場を守る為、自ら弁護士・会計士になり、また不動産の法律を作らせ、大家業を広げていきました。今でもそんなニューヨークの不動産契約内容は、家主の立場を守られるような内容になっています。もちろん、移民の増加や規制緩和があり住居人(以下:テナント)が守られるような契約内容の改善も多く為されてきましたが、
それでも保守的な考えが色濃く受け継がれており、特に外国人に対する賃貸は例え1か月~3か月の家具付き短期賃貸であっても組合審査を受けなければならなかったり・・・と日本のように契約に至るまでに時間を要することもしばしばです。日本の常識は通らず、様々な人種を規制しなければならないため、法律、ビルディングの規則も増え、ひとつひとつクリアしていかなければなりません。しかし、逆にいうと一度あなたがオーナーになれば、より条件の良いテナントを選べれる「立場」になれると言えます。

ルール②年収=借りられる家賃の資格】:世帯年収が最低家賃の40~50倍必要という基準
この場合の年収とは世帯年収を指しますので、例えば共働きのカップルの場合、2人の年収の合計、友人3人で住むという場合にはその3人の年収の合計ということになります。世帯年収がRentの基準に満たない場合、アパートによっては連帯保証人の利用を認めている場合もあります。ただしその場合には、一般的に連帯保証人がNY州内に在住していることと、連帯保証人の方の世帯年収が少なくとも家賃の80倍以上を求められるのが一般的です。
テナントがアメリカ国籍を持たない外国籍の場合は、米国での信用がないため、基本的にはアパートの貸主(大家または家主ともいいますが)や管理会社は、世帯収入における家賃の割合は一つの大きな判断材料としている、ということになります。

ここで、わかりやすく図解説。仮に家賃 x45倍とした場合、収入に対して借りることのできるRentの額は以下の表のようになります。

(日本円換算は参考までに$1(USD)=¥112(JPY)で計算)

家 賃(Rent)家賃45倍とした世帯年収年収基準(日本円換算)
$1,000$45,000¥5,040,000
$1,500$67,500¥7,560,000
$2,000$90,000¥10,080,000
$2,500$112,500¥12,600,000
$3,000$135,000¥15,120,000
$3,500$157,500¥17,640,000
$4,000$180,000¥20,160,000

 



     ~COFFEE TIME~

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"Rent"といえば
、日本を含む世界15カ国各国民に愛されてきたアメリカミュージカルを
思い出しますね。
現在では歴代8位のロングラン公演記録を残して、ブロードウェイの『レント』は2008年9月7日にその幕を下ろしました。現在でもアメリカ国内では複数の『レント』ツアーによって各地で地方公演が行われており、また、ハリウッドで映画化もされ、アメリカでは2005年11月、日本では翌2006年4月に劇場公開されました。まだ観ていない方は、この機会にぜひどうぞ!




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