皆様、こんにちは!米国在住23年、ブログ担当の社員、SHUです。
よろしくお願い致します。
今日は、ニューヨークは大雪です。やっときた、本格的な冬・・・
といっても、もうあと1週間ほどすればクリスマスなんですね
今年ももう残すところ僅かとなって参りましたが、
皆様の2017年は、いかがでしたでしょうか?
さて・・・これから留学、研修、駐在予定、あるいは起業をご検討されているお客様へ、物件探しにあたって先立ってお伝えしたい情報がございます。
既に皆様も散々ご周知の通り、マンハッタンの家賃が日本に比べると驚くほど高く、現地で生活するのがそんなに容易なものでないということです!ですから、一つの賃貸をここマンハッタン、あるいは近郊で探される場合、ある程度事前に学べる知識が必要になります。以下記事が、そんな皆様の参考になれれば、幸いです。
◆まず不動産市況について。
これは10年ほど前の話ですが、当時私自身が担当させて頂いたある学生さんが、まだ当時は学生だらけだったクイーンズ(マンハッタンのすぐ東に位置するクイーンズ)で家を探したいとのことで、一緒に何件も歩いて探してみつけた物件がございました。やっと探し出したワンルーム60平米ほどの月約10万円の家賃のアパートは、10年以上たった今、同アパートはほぼ倍の18万円になっていました。
東京では、10万円の家賃を払っていれば、そこそこの物件があると思うのですが、今でも記憶に定かであるそこの物件は駅から1ブロック、エレベータービルディング(
*マンハッタンの物件は築100年越えのものはザラにあり、月20万以下の物件は階段式が一般的)でかつコインランドリー(
*米国ではコインランドリーが一般的で、部屋内にある物件は高級とされる)はビル内にあるものの、”クイーンズで”10万円・・・高いなあ、という感覚でした。比較対象として、当時、マンハッタンのワンルームは、ランドリーもドアマンもエレベーターも付いていないような地区100年越えのボロボロの階段式アパートで最低$1,700~(日本では約20万円〜)でしたが、家賃が高騰しきった今日のマンハッタンのワンルームの最低家賃は月約$2,300~(約26万円〜)、そして、日本レベルで考えた時にある程度清潔感があって、ランドリーが室内にある”高級”物件の1ベッドルームの平均価格は、$3,500~(約40万円相当)なのです。
【TIP①】日本は通常借り手・買主市場ですが、ニューヨークは、完全に売り手・貸し手市場。資金に余裕のあるお客様はいつでも見つかるため、基本的に交渉の余地があまりない。ここで、話は一旦逸れますが、古いブログでこんなことを書きました。(リンクは
コチラ)
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東京の平均世帯所得は 579.7万円。
(2003年データ。厚生労働省http://wwwdbtk.mhlw.go.jp/toukei/youran/indexyk_1_3.html )
因みに東京都区部の一世帯当たり平均所得は、651.5万円。
(2003年データ。総務省統計局http://www.toukei.metro.tokyo.jp/tmita/tm-index.htm )
次に、NY(マンハッタン)を見てみましょう。
実は、マンハッタンの世帯の平均年収は、なんと111,234ドルです。
(2000年データ。US Census Bureau http://factfinder.census.gov/servlet/QTTable?_bm=y&-geo_id=06000US3606144919&-qr_name=DEC_2000_SF3_U_QTP32&-ds_name=DEC_2000_SF3_U )
これを2000年の期間平均為替レート($/\107.86)で換算すると、ちょうど1200万円くらい、となります。東京都区部の数字は651.5万円なので、なんと倍近いという驚愕の数字となります。ちなみに2003年には、47,415ドルになっています。丁度550万円くらいとなり、中位数ではありますが、これは東京都区部の平均値651.5万円以下となります。
一方、忘れてはいけないのは、年収一万ドル以下(年収110万円以下)の貧民世帯がマンハッタンに14.1%もいることです。こういったデータから、マンハッタンの所得格差には大きな幅があると見てとれます。
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【TIP②】これらがなくても借りられる方法はあります。それは・・・
①一年分または一年以下の短期物件の場合は賃貸期間分の家賃を一括で家賃を支払う、
②保障会社を通す・・・この保障会社とは、上記のステータスが無い非居住者であっても、手数料を支払うことで保証人になってくれる、という非常に心強いものです。不動産管理会社120社と直接提携しているので、安心です。
③保証人をもつ・・・保証人の資格条件は、賃料の80〜85倍以上の年収証明が可能な方のみが対象です。ご両親の収入に余裕がある場合は、ご両親に保証人になって頂くことになります。あるいは、米国で「信用がある」レジデント、つまり居住者あるいは米国籍を持つ方で賃料の80〜85倍の年収証明が可能な個人の保証人が対象になります。
➡︎これらのいずれの方法も難しい、という方は借りられる物件は非常に限られてきます。
まず、米国ではホテルとの差別化のため、ウィークリーマンション・マンスリーマンションという概念がありません。多くの日系不動産会社は、グレーゾーンでやっているものの実は違法行為を行っているところが多く、お客様を確保する為に、ウィークリーマンション(基本的に一ヶ月以内のレンタルは違法)として日本人に貸し出しているところも多いので、注意が必要です。
また、英語が不安、という方は日系不動産会社もしくは大手米系不動産会社に勤める日本人エージェントに依頼するのがベストと言えます。
賃貸契約レベルではそこまで大げさではないのですが、一生の買い物と考えられる方や、投資目的などの売買案件となると、普段日本人のお客様を中心にお仕事をしているエージェントは、米系コミュニティで戦えない戦士も多い気がしますので、実際に面談してそのサービス内容や顧客先を比較する、また、年間きちんと売り上げている大手米系不動産会社もしくはエージェントに依頼するなどしてエージェント選びを慎重に行うことをお勧めします。
実は、私自身も学生時代にとある日系不動産会社を使い、学生にしては当時はいい値段の家賃に住んでいてはいたのですが(予算以内では物件はない、と言われた)勿論その分の礼金はお支払ったものの、アパートのトラブルに対応してもらうことは一切ありませんでした。貸したら終わり。電話にも出てもらえませんでした。その時、頼れる日本人ブローカーを他に知りえなかったので、問題解決は全て自分でするほかありませんでした。失望しました。そして、いつか自分がこのニューヨークの地で、日本人の役に立てれる立場の人間になろう、と決意しました。
ポイントとしては、米系不動産会社では日系不動産会社と異なり給与制でないため、案件を持ってくる事の出来ない(=顧客や専属物件の開拓が難しい)エージェントは、1年以内でも会社から解雇されることもしばしば。ですから、日系不動産会社だからといってサービスがいいというのは一昔前のお話です。米系会社でもアメリカ人と対等に戦える腕利きのエージェントも沢山いますので、言葉に不自由があっても、大手米系不動産会社の優秀な日本人エージェントを探しましょう。
まずは、不動産会社選びがあなたの物件探しの第一歩です。
また、米系の大手不動産会社は、NY州のボードメンバー、市の組合が、不法・不正がないようブローカーのWebやプログなどを常に監視しているため、そもそも存在しない物件情報は載せたりする事などは出来ず、規制が厳しいので、そういった意味では安心です。一ヶ月いないの超短期賃貸が禁止になったいま、そういった物件は弊社では扱っておりませんが、一ヶ月以上の長期滞在は、日系不動産会社に比べ、短期家具付き物件の取り扱い数が豊富です。また、米系コミュニティに強く、物件保有数・取り扱い数だけでなく、売買取引や大きな金額の商取引交渉も強く、また日本人やアメリカ人弁護士・会計士の横のつながりも多くあります。
*不動産協会に属しているきちんとした不動産会社は、原則一ヶ月以内の賃貸業は行っておりませんので、AirBNBもしくはホテルをご利用ください。ただ、AirBNBを禁止しているビルディングも多く、発覚時には罰則の対象となりますので、ご注意ください。
弊社の信用問題もございますので、こういった斡旋は一切行っておりません。ご了承ください。
日本の住宅リース契約書は基本的には日本人同士が賃貸借する場合の契約書であり、日本人としての同じバックグラウンドがある事を前提に作成されておりますので、契約書の枚数は少なく、最後は相互の話し合いで決める・・・という非常に曖昧な表現になっています。海外で不動産を貸す・借りるにあたり、実はこのあたりの認識の違いが問題です。近年では日本でも外国企業の不動産投資家が増え、外国人とのリース契約も増えてきているため管理面で英語で厚めの契約書を使用するところも増えてきているかと思います。米国、それもニューヨークともなれば多種多様な人種が混在する街では、常識の定義が各人種で異なります。その為、可能な限り契約書に条件を盛り込む必要が出てきます。平均すると4、5ページから長いものですと30、40ページの契約書に特記事項が記載されたRiderという追加条項書によりページ数は増えて行きます。
【典型的な物件の賃貸条件】
ご契約時に備え、予習しておいてください。
◎賃貸期間:1〜2年契約が一般的。一年契約の場合は中途解約はなし。2年目以降に中途解約が適応される。◎保証金(米国ではSecurity Depositといいます):1〜2ヶ月要求されます。ソーシャルセキュリティ、または信用スコアの高いクレジットヒストリーがあれば1ヶ月で大体通ります。◎テナントの年収:月額賃料の45倍〜50倍程の年収証明が要求されます。例えば家賃が$3,000(約33万円)の場合、13万5,000ドル(約1,470万円)〜15万ドル(約1,635万円)の年収証明が必要になります。◎用途:住居としてのみ使用。商業用スペースとして使用できません。◎電化製品:中・高級物件の場合は、キッチンに冷蔵庫や食洗機、電子レンジ、ガスレンジ、オーブンなどがあり、冷暖房が完備されています。トイレには浴槽とシャワー、高級住宅にはビデがついているのもあり、大理石の浴室も多くあります。1ベッドルーム(1LDK)タイプには室内にランドリー(洗濯機・乾燥機)がついているケースは稀で、2ベッドルーム(2LDK)以上のタイプには殆どついています。
◎
ペットについて:オーナーではなくテナントがペットを飼うことを禁止している物件が多いため、物件と場所が限定されます。
いかがでしたでしょうか。
日本と米国の住宅市場はかなり異なります。
初めてニューヨークで住居を探されている方、不安な方も多いことと思いますが、我々におまかせください!
ニューヨークで活躍する日系企業や日本人を応援することは私たち自身の大きな目標でもあり、そのためにあえて米系コミュニティで日々ニューヨーカーに特訓を受けています。そのおかげで、日本人のお客様のために戦うことができます!
私ども日本チームは微力ではありますが、あなたの生き方や夢を実現するために、またNY生活を100%満喫するためにも、少しでもお役立て出来れば幸いです。
今後ともよろしくお願い致します!
SHU
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